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murmur
2024.04.28
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満員御礼!
昨日の「英語による芸術歌曲の世界vol.1」は、満員のお客様にご来場いただき、無事に終演いたしました。 内容的にかなり挑戦的なプログラムでしたが、こうした曲を聴いていただく機会を作ることには意味がある活動だったはず…!日本の声楽業界ですと、やはり一番演奏されるのはイタリア、ドイツの作品、それにフランスの作品が続くように思いますが、イギリスやアメリカの作品はなかなか演奏自体される機会がありません。ですので、こうした作品を紹介する機会というのは貴重な場です。
特にイギリスの作品の醸し出す、なんとも言えぬ淡い響きは日本人の感性にも非常にマッチしているように感じられ、一般的な声楽家のレパートリーとして加えられていてもおかしくないように思います。
プログラムのメインとして歌わせていただいた、「Till Earth Outwears(地球が朽ちるまで)」というチクルスは、これからもずっと歌い続けたいものです。
今回は抜粋でしたので、次回は全曲歌いたいですね!
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
vol.2の開催にご期待ください!…
2024.03.27
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なんとも言えぬ儚さを
来月の演奏会のお知らせです。英語による芸術歌曲の世界 vol.1
日時:2024年4月27日(土)
開場 13:30 開演 14:00
場所:コンサートサロンアルカス
(JR総武線 西船橋駅徒歩5分)
出演
企画・ピアノ 小田 直弥
バリトン 木川 翔
バリトン 正木 剛徳
チケット:4,000円(全席自由)
問い合わせ:ypmdj309@gmail.com(小田)
いつもお世話になりまくっているピアニストの小田さんの企画で、英米歌曲の演奏会をすることになりました。
一緒に歌うのはバリトンの正木剛徳さん。実は私と小田さんの学芸の後輩(私が院に入った時に彼は学部の1年生!)です。
昨年の魔笛ではタミーノとパパゲーノのコンビとして共演しましたが、私がそれを最後にバリトンへコンバートしましたので、バリトン二人と相成りました。とても素敵な歌を歌う歌手です。
英米歌曲はなかなか日本では演奏されることがありませんが、非常に聴きやすい作品が多いと思います。
ちょっと色褪せた、退廃的な空気とでも言いましょうか…。
もちろんそういう作品ばかりではないですが、イタリアやドイツ、フランスの音楽とは違う美しさを持っています。
私は個人的に英米歌曲が好きで、機会を見つけては歌っていたのですが、演奏会ひとつまるごと英米歌曲は初の試みです。
小田さんが掘り出してきた珠玉の名曲を、解説付きで演奏いたします。
年齢を重ねたからなのか、日々の勉強の積み重ねなのか、、音楽から見えてくる景色、歌詞から見えてくる景色が時間と共に深まっていくのを感じる今日この頃。
私は作曲家の作り出した世界をできる限り表現すべく奮闘中ですが、歌えるというのはなんと幸せなことなのか、と思います。
お申し込みは上記のメールアドレスをクリックするとメールが送れるようになっています。
ぜひ、新しい世界に触れに来ていただけると嬉しいです。…
2023.12.31
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2023年
あっという間の年末です。12月25日(月)には、美浜で「mu-shipクリスマスコンサート 〜もういちど 歌声を〜」が無事に開催されました。 演奏会が終わったところで、反省会を兼ねてza-danを更新しようと話していたのですが、年末にはなかなか予定が合わず…。
あまり遅くならないうちに反省会したいですね、はい。
今回の演奏会は千葉市の後援をいただき、市のいろいろな施設にチラシを置かせていただいたのですが、チラシを見てご来場くださった方がかなりいらっしゃいました。
クリスマス当日にクリスマスコンサート!
演者としてもすごく贅沢で幸せな演奏会でしたが、何よりもとてもお客様の反応がとんでもなく温かく、演奏者冥利に尽きる本番でした。
4年ぶりの再始動となりましたが、今後も継続してmu-shipとしての演奏会を練っていきたいと思います。
ご来場くださった方々、本当にありがとうございました。
今年は久しぶりにオペラに出演(しかもプリモ)し、しかも声種変更もし、その他も様々に激動の一年と相成りました。
来年もよりパワーアップ出来るように、一歩ずつ頑張って、手を動かして、頭を動かしていきたいです。
本当に、来年は正念場!!
今年もありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。…
2023.11.11
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4年ぶりにmu-shipが美浜へ帰ってくる!
伊藤さん、小田さん、そして木川の3人で立ち上げたmu-ship。コロナ禍によって演奏会が中止となり、声楽の演奏会を企画することもどこか後ろめたさを感じる間に、それぞれの大きな生活の変化も重なること早4年……。
なかなか新しい演奏会の企画を立ち上げることも出来ずにいましたが、いよいよ復活します!
復活の舞台はホームグラウンドである美浜文化ホールです!
mu-ship クリスマスコンサート 〜もういちど 歌声を〜
ようやくまたあの美浜の舞台で歌えることを本当に嬉しく思います。
日程的にもドンピシャのクリスマス。クリスマスらしく明るい楽しい演奏会にいたします。
平日の昼間ではありますが、どうぞ足をお運びいただければ嬉しく思います。
ちなみに木川、師匠の勧めがあり今回の演奏会から再びバリトンへと戻ることに。
4月くらいから企ててはいたので、8月のタミーノを歌った際には既にバリトンのレパートリーも並行して開拓していました。
タミーノがそこまで高いロールじゃなくてよかったです。
実は東京藝大の学部にはバス専攻(バリトン)として入学の後、学部4年次にテノールへ声種変更しています。
元鞘に戻った感じで、正直違和感は全くなく、笑
バリトンにしてはやっぱりちょっと明るいかな、とも思いますが、自分なりの音色をこれからも追求していきたいと思います。
——-
演奏会とは別件で、また近々大きめのお知らせをさせていただく予定です。…
2023.09.02
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不思議な冒険の終わりに
一週間前になりますが、モーツァルト作曲『魔笛』の舞台が終わりました。 私が演じたタミーノという役は、この物語の主役です。この物語は、彼がいきなり大蛇に襲われているところから始まります。
情けないことに気を失ってしまいますが、気がついた時には大蛇は倒されていて、不思議な鳥人間や、夜の女王に仕える3人の侍女に出会います。
そして侍女たちから渡された絵姿の女性、パミーナに一目惚れをし、彼女を助けに行ってくれと、母である夜の女王に懇願されます。
3人の童子に導かれ、憎むべき敵であるザラストロの住まいへ行くと、そこに現れた僧侶からは「いやいや、ザラストロは聖人やで、悪いのはあっちや」と言われる始末。
そして、ザラストロに導かれるがまま、試練を受けることに。
タミーノというキャラクターは、あまりにも純粋なキャラクターです。
夜の女王に「ザラストロが悪いやつ」と言われればそれを信じ、「女に騙されるな」と言われれば、お世話になった侍女たちも当たり前に遠ざける。
オペラの筋書きにツッコミを入れてはいけないものですが、笑
それでも自分の中でタミーノの発言や動きに正当性を持たせるために、楽譜や台本を読んで、彼のことを考える時間はとても楽しいものでした。
今回、7年ぶり(!)にオペラの舞台に立ちました。
しかもオーケストラ伴奏で主役を歌うのは初めての経験です。
いくら練習室で歌う経験を積んでも、やはり舞台に立つ経験は何物にも変えられないものがあることを改めて感じます。
何より、オペラの上演というのは本当に大変!!
たくさんの人の力で成り立っているものだと、改めて感じる毎日でした。
このような場で歌わせていただけることを心から感謝して、また舞台に立てるように精進しなければと気が引き締まりました。
共演した皆様、裏方として動いてくださった皆様、そして来場してくださった皆様、本当にありがとうございました。
たくさんの方に喜んでいただけてとてもしあわせです。
魔笛の終わりと共に、私の夏休みも終わりを告げました。
おかげさまで今年の夏はとんでもなく忙しく終わって、エネルギー切れです。笑
しばし舞台から離れて裏方に徹します。次の舞台は年末です!…
2023.08.18
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2023夏
もう8月も後半。時間が過ぎるのが早すぎて卒倒しそうな毎日です。演奏会前には告知しようと思っていたのにすっかり書くのを忘れてしまいましたが、8月5日(土)に、「MUSICAとりっぷる〜ドイツ・オーストリア編〜」を開催しました。
昨年、立ち上げた「MUSICAとりっぷる」は第1回にイタリア編と銘打ち、イタリア語の作品を集めた演奏会を行いました。
今回は第2弾ということで、ドイツ語の作品を集めた演奏会になりました。
私はシューベルトとヴェルナーの「のばら」に、コルンゴルトの美しい歌曲を2曲、そして後半にはレハール作曲の喜歌劇『微笑みの国』からスー・チョンのアリアと、モーツァルト作曲の歌劇『魔笛』からパミーナとパパゲーノの二重唱、あとはヨハン・シュトラウス2世の喜歌劇『こうもり』からシャンパンの歌と、終幕のロザリンデ・アルフレード・アイゼンシュタインの三重唱を演奏しました。
イタリア編はあまり重唱をプログラムに入れることが出来なかったのですが、今回はそこそこ重唱もプログラミング出来て満足です。
何よりお客様が暖かく、とても良い雰囲気の演奏会となりました。足を運んでくださった方、ありがとうございました。
MUSICAとりっぷる、第3弾も開催予定です。今度は何編になるでしょうか。
さて、演奏会では『魔笛』のパパゲーノを歌いましたが、今のところ私はテノールという声種なので、本来はパパゲーノ役は歌わないのです。本来は……。
本来歌うはずのテノールの役、、ということで、今月末には『魔笛』にタミーノ役で出演予定です。
こちらはオペラ丸々一本です。オーケストラ伴奏です。テンション上がります。
2023年8月26日(土)
開場 14:30 開演 15:00
場所:東久留米市生涯学習センター まろにえホール
(東久留米市中央町2-6-33)
入場料:5,000円(全席自由)
2日間公演ですが、私は1日目でタミーノ役を歌わせていただきます。
本来はドイツ語の作品ですが、今回はセリフも歌唱もすべて日本語での上演となりますので、ミュージカルのような感覚でお楽しみいただけると思います。
チケットのお申し込みはお問い合わせより承りますので、よければぜひお越しください。
残る稽古もあとわずか。最後までクオリティを上げられるように頑張ります。
そして、魔笛の終わりと共に私の夏も終わります……。完全なる自業自得ですが全然休んだ気がしません……笑…
2022.08.20
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筆不精
すっかりな筆不精です。演奏会のお知らせをしたきり、すっかりそのままだったのでちょっと振り返り。
・Spring Concert
赤いピアノが印象的な、東久留米市役所。 おそらく人前で歌うようになったのは小学4年生か5年生くらいからだったと思いますが、そこから考えてもこんなに舞台に立たない期間が長いのは初めて。
職業演奏家ではありませんが、「歌う」という行為は私にとって切り離せないものだな、と思い至る舞台でした。
日本歌曲とフランス歌曲、そしてオペラということで、私にとっても美味しいとこどりでした。
私は日本人ですし、やはり日本語という言語はとても美しい言語だと感じます。
機微が豊かで、母音がきちんと存在感を放つ言語。それでいて子音にも細やかなニュアンスを含ませられます。
いろいろな言語を学ぶ、その全てが日本語で歌うことに返ってくるような印象があるのは、すごく面白いです。
単に私が日本人だからというだけかもしれませんが。笑
そしてフランスの作品、今回はフォーレの歌曲でしたが、これもお気に入りです。
日本人、フランス音楽好きだと思うんですよね。ピアノ学習者にもドビュッシーとかラヴェルとか人気があると思いますし。
和声が醸し出すなんとも言えぬ香りともいいましょうか、同じロマン派と括ってもやはりドイツやイタリアの音楽とは異なる色合いがありますね。
共演した皆様も、本当に素晴らしい演奏でしたので、お客さまにもきっとお楽しみいただけたことと思います。
・MUSICAとりっぷる 〜イタリア編〜
こちらは同期と一緒に企画した演奏会。
この歳になっても一緒に何かが出来る、というのはありがたいこと。
そして、みんな本当に素晴らしい音楽家。一緒に音楽を奏でられることを幸せに思います。 私は前半にレスピーギ作曲の『森の神々』という歌曲集から抜粋して3曲を演奏しました。
声楽の勉強を始めると最初に手にするイタリア歌曲集をはじめとした古典〜ロマン派あたりの作品群は、
手を替え品を替え、よくもまあこれだけ恋愛ばっかり歌うな、と思う人は多いかと思いますが、笑
この『森の神々』という作品は少し毛色が違い、宗教的・哲学的内容を多分に含んでいます。安直に、『難解』と言える作品かもしれません。
古い価値観が新しい価値観によって覆い尽くされること。
これはいつの時代も、どんな分野においても起こりうることです。
キリスト教圏に住んでいるわけでもなければ西洋人でもない私にとっては、この作品をきちんと理解した!と言える日は来ないかもしれませんが、私なりに考えることの多い作品でした。
いずれ抜粋せずに全曲演奏出来れば良いな、と思い、その日まで温めておこうと思います。
後半の最初には歌劇『愛の妙薬』から、「人知れぬ涙」を。
テノールなら誰もが通り、そして誰もが挫折する曲です!と紹介させてもらいましたが、笑
今回演奏するにあたり、「ネモリーノというキャラクターは一体どこまでデフォルメされうるのだろうか、、」なんてことを考えていました。
現実に考えたら、よく言えば純真悪く言えばバカなんですよねネモリーノ。
物の価値もよくわかっておらず、ただのワインを惚れ薬だと信じて、凄まじい高値で2回も買い、それで「彼女が自分に恋をしているんだ!もう死んでもいい!」と盛り上がってしまうわけです。
このシーンが真面目であればあるほど、これまでとのギャップが面白い人物像になるわけで。そしてだからこそのオペラブッファ。
ただそれをアリア1曲演奏するだけでどう捉えれば良いのだろうか。おお、アリア1曲歌うってキャラクター作るのすごい難しいじゃん…。
という感じで、もやもやといろいろ考えていました。
この曲自体久々に歌いましたが、新しい気づきというか、気回しをたくさんする機会となりました。
同じ歌を歌っても、歌うたびに新しい学びがありますね。面白いです。
アンコールには「黒猫のタンゴ」を。…
2022.04.18
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演奏会のお知らせ
もう4月。本当に時間が経つのが早いです。コロナ禍で演奏活動を自粛しておりましたが、このままだと本当に歌う機会がなくなってしまいそうなので、ちょっと踏ん張ることに決めました。
より感染予防を心がける毎日です。。
・Spring Concert
2022年4月24日(日)
17時開演
東久留米市役所1階 市民プラザ 屋内ひろば
(画像を押すと拡大します)
恩師、穂積磨矢子先生にお声がけいただきました。
元々1時間くらいのプログラムで、ということでお話をいただいた気がしたのですが、結局1時間どころじゃ済まなそうなボリュームです。
私は山田耕筰の「鐘が鳴ります」と、別宮貞雄の「さくら横ちょう」、それから、G.フォーレの「夢のあとに」と「ゆりかご」を歌います。
あと、プッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』から第一幕のアリアと重唱を、ソプラノの太田絢子さんと演奏いたします。
先日5年ぶりに(!)お会いして、合わせをしました。
最後に会った時はまだ太田さんは受験生だったのですが、今や立派な大学院生ということで、月日の経つのはまっこと恐ろしいものであります。
コロナ禍ということもあり、ソロが中心の演奏会です。
入場無料で、お申し込みの必要もありません。
途中での入退場も可能な広場での演奏となります。
どうぞお気軽に足をお運びください。
・MUSICAとりっぷる 〜イタリア編〜
2022年7月10日(日)
加賀町ホール
(大江戸線牛込柳町駅より徒歩5分)
全席自由3,000円
(最大80席予定。感染状況により減席の可能性あり)
(画像を押すと拡大します)
ひょんなことから大学の同期で演奏会をすることにしました。
今回一緒に舞台に立つテノールの紀野とは仕事やら研究テーマやら共通するものが多く、ちょくちょく連絡をとっているのですが、随分と前のコロナが下火だった時期に食事に行き、「演奏しようぜ!」ということで企画を決め、その場にいた小林くんを巻き込み立ち上げました。その時は「さすがにもう来年の夏ならコロナも大丈夫でしょ」みたいな話だった気がしますが…。もう全く予想がつきません。
Trip(旅行)する様に、世界中のいろいろな音楽を演奏したいね、ということでMUSICAとりっぷる。
そして、せっかくならそれぞれの国ごとにプロフェッショナルを招こうじゃないか、ということで、イタリアで修行を積んだメゾソプラノの藤田さんにも出演を打診した結果、このような布陣と相成り、〜イタリア編〜とサブタイトルがついたのであります。
予定なら1年に1回、ドイツ編やらフランス編やら、向こう6年くらい継続する予定です。本当に出来るかな。笑
同期だから、という贔屓目をおいても、皆本当に素晴らしい演奏家です。
ぜひ足をお運びください。 お申し込みはこちらから。…
2022.01.23
2022年になって
この前に書いたつぶやきが、2020年の終わり。一昨年の年末に悩まされていたことが、今でも悩みのタネであるとは、何とも悲しいものです。
このままの勢いで感染者数が増えていくと、来週にはコロナ前のインフルエンザ並の感染者数になるんだとか。
そんなに感染していたのか、インフルエンザ、とそちらもびっくりです。
体調崩すと、練習も出来ないわ声の調子も狂うわで後がすごく大変です。
なので、私、冬場は元々いつもマスクをして、手洗いうがいをしっかりしています。
ここ10年ちょっとはインフルエンザにはかかっていません。対策半分、運半分というところでしょうか。
この2年は気合を入れた防疫活動のお陰で、副反応以外で熱すら出ませんでした。
それでもインフルエンザにかかるよりは、コロナの方が怖い。
というのは、体調面(特に呼吸器にダメージは勘弁願いたい)もそうですが、社会的な影響も考えてしまうからでしょうね。あるいは、特効薬がないのも大きいでしょうか。
今年は演奏の機会をバシバシと作るつもりですが、こう感染者が増えていくとやはり不安です。
気兼ねなく人に会って、気兼ねなく歌える日が早く来てほしいなあ、と切に願います。
あけましておめでとうございました。もう2月になっちゃいますね。
…
2020.12.31
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2020→2021
2020年が終わります。あまりにもイレギュラー過ぎて、この1年が長かったのか短かったのかよくわかりません……。
実際に走っている間はとても長かったですが、年末恒例の「一年を振り返るテレビ番組」を観ると一瞬で過ぎ去ってしまったような感覚になりました。純粋に歳とっただけかもしれません。
感染症というものに対して、特に歌唱というものがこんなにも敏感にならなければならないものだと、これまで夢にも思ったことはありませんでした。
今年は年の初めに予定していた演奏会がすべてキャンセルに。
mu-shipとしても演奏の機会を窺い続けてはいましたが、感染者数の増減に怯えつつ、延期したり中止したり、そうこうしているうちに気がつけばもう大晦日。
思えば歌い始めてから、1年間人前で演奏する機会がなかったことはこれまでありませんでした。
今年1年を振り返ると、オンラインで出来ることがたくさん増えたように思います。
授業もしましたし、レッスンもしました。自分が勉強会に参加したりレッスンを受けたり、会議をしたり飲み会をしたり。
さらに、動画を編集したり文章を書く機会も増えました。
人と直接会う機会は間違いなく減りましたが、それがコミュニケーションの減少か、と言われれば決してそういうわけではありません。どのような手段であってもそれは手段でしかなく、そこには人と人とのつながりがある、ということを強く感じます。
とはいえ、やはり代替手段感は否めません。オンラインで会うのか直接会うのか、選択肢がある上で最適なものを選べるように、早い収束を願うばかりです。
今年の年明けに書いたつぶやきの中に、「アウトプット」という言葉がありました。
こんなことを書いたことはすっかり忘れていましたが、「インプット」と「アウトプット」は1年間常に意識の中にあったように感じます。と思うと、ちょっと進歩ですかね。
「演奏」というアウトプットだけは全く出来なかったのでそれだけは心残りですが、その分自分の声に向き合う時間がたくさん取れたので、次の舞台を楽しみにしておきたいと思います。
まずは健康が一番、何よりも大切です。元気があればなんでも出来る!って言ったのは誰でしたっけ。
今年はマスクと手洗いうがいのお陰で大きく体調を崩すこともなく、無事に1年間元気に走り続けられました。
来年もこのまま引き続き、免疫力を下げないようにしっかり食べてしっかり寝ます。
皆様もどうぞ息災にお過ごしください。…
2020.12.08
![](https://kikawa.mu-ship.com/wp-content/uploads/息を吸って横隔膜を張る?.png)
息を吸って横隔膜を張る?
最近はインターネット上にたくさんの発声に関する情報が並ぶようになりました。感覚でなんとなく歌うだけでなく、きちんと理にかなった方法で声を出せるようにするためには、こうした知識を元に身体の使い方を学ぶことは大変有意義なことだと思います。(そしてこの文章にアクセスしてきた皆さんもきっと勉強しようと思ってたどり着いたのでしょうね。素晴らしい!)
ただ、インターネットに書かれている情報が全て正しいかというと、それはまた別の話。整えられたレイアウト、見やすい解説図。あたかもこれが正しい!と書かれているけど、意外とこれ合ってる?というものは多いように見受けられます。 今日はよく見られる「息を吸って横隔膜を張る」というワードについて。
正しそうに感じられて、実はちょっと違っているかもしれないこの考え方。
これについてちょっと呟きたいと思います。 ちょっと考えたいのが「息を吸って」「横隔膜を張る」というこの順番。
なんかこの表現だと、まず最初に空気が身体の中に入ってきて、それによって横隔膜が押されているようなイメージを持ちませんか?
よく「お腹が内側から押し出されるように」とかも言いますね。
まるで息が吸われることによって横隔膜が動いているかのような表現ですが、これは誤り。
空気が先に動くわけではなく、身体が先に動く。それに合わせて空気が動くというのが正しい順番です。 空気が身体に入ってくるのは、「横隔膜が収縮して下がり、合わせて肋間筋の働きによって胸郭が広がり、それによって肺が広げられるから」です。
これら筋肉の働きによって肺の中の気圧が下がります。この気圧の変化が重要なポイント。
気圧差が生じると、空気は高いところから低いところへ向かって動きます。
自分の周りの空気圧 > 肺の中の気圧
この状態になることで、空気が肺の中に流れ込んでいきます。これがつまり吸気になるわけです。
息を吐く時はこれの反対。横隔膜が上がり、胸郭が萎んでいくことで肺が縮められ、自分の周りの空気の気圧よりも肺の中の気圧が高い状態を作ります。
自分の周りの空気圧 < 肺の中の気圧
筋肉を使ってこの状態を作り出すことで、空気が肺から外へ向かって流れていきます。その息の通り道の途中に声帯があって、声はそこで生まれるわけですね。
「息を支える」「横隔膜を張る」というのは、このような息をコントロールする時に生じる感覚を指す言葉です。
言い換えると「しっかりと息を吐く」もしくは「息を吐きすぎないように」ということになるでしょうか。要は今と違う息のコントロールを求めて、こういう表現をしているわけですが、これらのちょっと曖昧なワードはどちらの意味合いでも使われているような気がします。
ちなみに「横隔膜」は筋肉なので、働く時は「収縮」します。働く時は下方向へ縮む動きになるので、「張る」というのは結構な思い込みワードです。
たくさん息を吸うと身体の中がパンパンになる感じがするので、そこから「張る」という言葉は来ているのだと思いますが、この誤った使い方のイメージが余計な力みを生んでいる可能性もあります。
(※あるいは、肋間筋の動きによって胸郭が動くことで横隔膜も動くから、それを指してるのかな……だとしたら「張る」でもいいのかな、と推敲していて感じます。言葉で発声を説明するのはとても難しい)
息を吐く時には常に横隔膜を下げたままキープしなければならない、というのはよく言われます。
実際私も少し前まではその方法でブレスをコントロールしようとしていました。
ただ、我々の到達目標は「横隔膜をキープすること」ではなく「常に安定しコントロールされた息を吐くこと」です。
先ほども言った通り、呼吸は外気圧と肺の中の気圧の差によって生み出されるものですから、「肺の中の息の残量」に応じて、適切に肺に圧力を与えることで私たちは一定の息を吐き続けることができます。
吐き始めこそ肺の中に大量の息があるので、横隔膜は低いままでも良いかもしれません。ですが、肺の中の空気が減ってきても同じように横隔膜を使おうとしてしまったら、横隔膜は肺に圧力を与えることが出来ず、萎んだ肺に対して更に圧力をかけ続けるのが難しくなります。
場合によっては横隔膜によって気圧のコントロールが出来ない代わりに、どこか別の場所を使って身体は息をコントロールしようとするかもしれません。それが余計な力みを生む原因にもなります。余計な力みは身体の自由を奪い、声の音色や音程のコントロールに悪い影響を与えます。
大切なのは、これだけしていればオッケーと思い込んで横隔膜を使いすぎていないか?固めすぎていないか?と自分に問いかけることでしょうか。
常に身体は状況に応じて、刻一刻と使い方を変化させなければいけないのです。
ああ、「言うは易し」とはまさにこのこと……私も日々研究中です。…
2020.10.01
![](https://kikawa.mu-ship.com/wp-content/uploads/Reset.jpg)
Re:Set
規定値に戻す。セットし直す。再起動する。元の場所に置く。骨を整骨する。宝石をはめ直す。活字を組み直す。
と、「Reset」を手元の英和辞書を引いてみる。
さて、では「Set」で調べてみると、
置く。はめ込まれている。位置している。配属する。〜の状態にする。・・・多い。
(心などを)集中させる。というのは、今の気分にぴったり。
時間を作って、近場の温泉旅館へ行きました。
「1泊2食付き」、随分と大盤振る舞いしたものです。
Booking.comで良さそうなところを探して、ピンと来たプランを予約したのですが、貸切露天風呂もついているプランということにチェックイン時に気が付きまして。
大浴場で温泉は十分と思っていましたが、いざ貸切露天風呂なるものに入ってみると、これは大変良いものです。
頭の中に「Reset」という単語が思い浮かびまして、冒頭に戻るわけです。
仰向けに天を仰いで風呂に浸かっていると、まるで脳がOSを再インストールしているような気分。
過去からも未来からも切り離されて、今この瞬間に全身の感覚が集中しているような。
今この瞬間を手放すのが惜しくて、今に集中し続けている状態。他のことを考えよう、と思っても、「今」という重力に強く引き込まれる趣き。一種の迷走、、じゃなくて、瞑想状態に近いものなんでしょうか。
一昔前はあまり旅行することに重い腰が上がらなかったのですが、みんなこの時間を求めて旅をするのだなあ、ということがわかる御年頃になってきました。
旅は良いものですね。今はあまり状況が芳しくないですが、時世が許されるようになれば遠出もしたいものです。
普通に演奏出来るようになる頃には、きっと遠出も出来るはず。
先日ふと考えてみたら、2020年は一度も人前で演奏しないことになるかもしれないことに気づいて、変な汗が出ました。高校生で歌を始めてから、1年で1度も舞台に立たないのは初めてです。
生の演奏の場が早く戻ることを願うばかりです。…
2020.05.31
![](https://kikawa.mu-ship.com/wp-content/uploads/IMG_1958-e1593088661626.jpg)
やる気が貴重なのか、時間が貴重なのか
日常が非日常になってから早数ヶ月。ルーティーンから強制的に押し出された毎日は、時間がいつもよりあるようなないような、新たな体験でした。
決まり切った日々のサイクルにおいて、その中で自由に使える時間は限られています。
一方で、裁量の範囲が狭いということは、管理がしやすいという事でもある。ということに気付きます。
学生の頃もフリーの頃も、スケジュールは基本的に自分で全て組み立てるものでした。
毎日同じ時間に仕事が始まるわけじゃないし、毎日同じ場所へ行くわけじゃない。1日として同じ日はないわけで、「勉強しない!」「働かない!」と決めたら、まあある程度そうすることが出来るわけです。
一方、基本的に仕事に使う時間が先にスケジュールに入っていて、残った時間を色々と工夫するようになったこの数年は、時間に対する向き合い方が変わると同時に、これまで以上に時間の貴重さを感じる日々でした。
が、いざ求めてやまなかった時間がたくさん手に入ると、今度はうまくそれを使えない事実に直面します。
いつものような狭い時間であれば、「今しか出来ない!」という追い立てられるような勢いで色々とこなすことが出来るのに、今はたくさん時間を使った割にはイマイチ進捗状況が良くない。
ああそうか。時間をうまく使うためには、それよりもまず先にやる気を操縦出来ないといけないんだ、と。
(仕事に使う時間の見積もりが立てづらいのもあるかもしれないけれど)
やる気自体をコントロールするために、まずは気が散らない環境作りが重要。ということをそういえば前に読んだなあと思い出し、再読。後に大掃除。
合わせて、内面からのコントロールのために何か出来ること……と調べ、瞑想を始めることにしました。
やる気。
集中力に言い換えられるのだろうか?
数年前に、「集中力を向上させるためには?」という問いを立てたときに、マインドフルネスについて調べ、何冊か本を読んだ時期がありました。「やる気」と「集中力」が同じものかどうかさておいて、集中力が増すことは実感としてあったので、これを機に少し自分のものにしてみようと考えました。
今回は瞑想用のアプリをダウンロード。
何事も新しいことは続くタイプなので(そしてしばらく続くのにふと忘れたらやらなくなる)、しばらく続ける予定です。
多い日は日中に1セッション、寝る前に1セッション。
最初こそ、横になって目を閉じるとあっという間に爆睡していましたが、1週間を過ぎる頃にはきちんと全部出来るようになり、むしろ夜は目が冴えて眠れなくなる謎の期間を経て、今はようやくバランスが取れるようになりました。
日中に仕事をばーっと進めて、エネルギーが枯渇したなと思ったら瞑想する。
そうすると、またちょっとエネルギーが回復するような気がします。週の後半はどうしても疲れを多く感じるので、そのままちょっと15分くらい寝ることもあります。
いつも上手に自分をコントロール出来るようになりたいものです。…
2020.02.24
![](https://kikawa.mu-ship.com/wp-content/uploads/背景.jpg)
3月・4月公演中止のお知らせ
3月3日に出演を予定していた演奏会「Premium Concert 夕闇に冴えかかる旋律の春風」が、昨今のコロナウイルスの影響のため、公演中止となりました。また、同様に4月2日に開催予定だったmu-ship主催公演「遥かなる夢の調べも、延期させていただくこととしました。(こちらの詳細は追ってmu-shipのホームページでご案内いたします)
未知の脅威には十分な警戒が必要だと私は思いますし、我々の責任において出来る最善を考え、このような結論となりました。
楽しみにしていてくださったお客様には本当に申し訳ありませんが、また安心して観賞いただける時期を設定し、公演を行わせていただきたいと思います。
この件に関して何かお問い合わせがありましたら、こちらよりご連絡をお願いいたします。
くれぐれも皆様、ご自愛ください!…
2020.01.06
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2019 → 2020
新年あけましておめでとうございます。年々時間が経つのが早くなっていく今日この頃。皆様如何お過ごしでしょうか。
2019年は記念すべきmu-ship旗揚げの年となりました。
4月の演奏会を皮切りに、構想初期に掲げた目標である年間3回の演奏会の企画を無事に達成出来たことを、まずは嬉しく思います。
今年も昨年より更にクオリティを上げて、そしてまた何か新しい試みに触れられたら、と色々妄想中。
折角やるからには自分も楽しめて、周りの人にも楽しんでもらえるようなことをしないとですからね!
年始に友人と「アウトプット」について話をしていました。
アウトプットは「インプット」の反対語。
学習においてはインプットは知識を自分の中に蓄えること、アウトプットはそれを説明したり実践で使用することを指します。
学びの上でのアウトプットの重要性は昔からよく言われています。
自分が学んだことを人に教えることで自分の定着度も上がる、ってやつですね。
ただ、アウトプットを最優先に考えるのはちょっと問題で、良いアウトプットのためには、まず死ぬほどインプットする必要がある、というのは友人の談。
確かに言われてみればその通りで、結局きちんとアウトプット出来ているのはしっかりインプットしたことばかり。
インプットについても意識的に取り組む必要性を改めて感じる年明けです。
学習におけるアウトプットとはまた別の話として、仕事における「アウトプット」についても考えたいお年頃。
仕事におけるアウトプットは「成果を出す」「結果を出す」といった類のものです。
自分が出来ることは目に見える形で(耳に聞こえる形で?)アウトプットしないと、誰にも何も伝わらない。ということを改めて考えて、2020年も挑戦していきたいと思います。
まずはそうですね、色々なものの更新の頻度から……。…
2019.12.05
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イタリア語の勉強のための参考書・辞書をまとめてみる
いやあ、語学。語学の勉強って、大変ですよね。わかります。わかりますとも。 イタリア語、どんな本を使ってどんな勉強をすればいいのかわからない!
という後輩の嘆きを立て続けに聞き、彼らにアドバイスをするためにもちょっと一回自分がどんな勉強をしてきたのかまとめてみようかと立ち上がった昔の記事を発掘してきたので、多少手を加えてもう一度公開することにしました。
まあ、私もそんなにイタリア語出来るわけじゃないんですけどね。
勉強していない人よりは出来る。イタリア語検定3級はたぶん大丈夫。それくらいです。
でも、これらの教材をしっかりやり尽くしたら準2級くらい取れないかしら。無理かしら。
————————- ■目次 問題集 文例集 リスニング用 辞書・単語帳 その他 ————————– ・問題集 しっかり身につくイタリア語トレーニングブック
入江たまよ 著
問題量も豊富で、この1冊を繰り返し解けば基本的な文法はマスター出来ます。
私が学生の頃は紙のものしかありませんでしたが、今では電子版も出ているので持ち運びも簡単に。
最近Kindle版を買い直しました。
ちなみに著者の入江たまよ先生はNHKの「まいにちイタリア語」でも講師を勤めていた方です。
とてもためになる楽しい講座だったなー、という記憶があります。
一点、上の本は解説の面が少し薄いので、
しっかり学ぶイタリア語 文法と練習問題
一ノ瀬俊和 著
独学に使うには最適で、かなり詳しく文法の解説が載っています。レベル的にはたぶん3級まで通用するくらいで、「トレーニングブック」と同等のレベルまで対応しています。
上の本と比べたら解説が多めで、その分練習問題が少ない、と考えれば大丈夫。
先生がいるのならこちらの本はなくてもいいかもしれませんが、一人で勉強する時間が多いなら、やっぱりあったほうがいいかもしれません。
さらに詳しい文法書も出版されてますが、最初のとっかかりとしてはちょうど良いレベルかと思います。
・文例集 私がイタリア語の勉強をしていて、次に必要だと感じたのは、短文の作成能力でした。
これはイタリア語検定を受けようと考え始めたこともあったからなんですけど、とにかくまずはたくさん短い文章に触れて、出来れば覚えて使いこなせるような文例集が欲しい、と思ったのを覚えてます。
NHKイタリア語 書ける! 話せる! 実用文例800…
2019.07.15
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声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか その4
親不知抜歯記録もこれで最後。これは3年前に親不知を抜歯した時の備忘録をまとめたものです。
抜歯するってどんな感じだろう、と訪れた方はぜひ最初から読んでいただければ。
前回
声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか その3
2016年4月9日(抜歯6日目)
起床。まだ痛い。
朝は必ずくしゃみして溜息をつくところから始まる。
食事の前にはロキソニン。
あまり口を動かしたり、歌ったりするのはまだ辛い。
2016年4月10日(抜歯7日目)
朝起きると昨日までと比べて痛みが弱い!
顎を動かすのは痛いけど、食事をするのは格段に楽になった。
けど、朝晩の食事前にはロキソニン。痛いは痛い。
いい加減食べないと栄養不足を感じたので、昼にはパスタとフランクフルト、夜はひれかつ丼。
2016年4月11日(抜歯8日目)
朝は例によってロキソニン。
朝ごはんにはそば。時間はかかるけど食べられる。
抜いてから1週間ということで、この日に抜糸をする。
1週間経っても痛みが残るのは、まあ仕方ないらしい。
痛み止めと化膿止めをもらう。
抜糸をしたせいで、食べ物が傷口に入るようになった。
そのせいなのか、晩御飯食べていたら久々に結構痛くなってしまって、食後に痛み止め。
結局今日も朝晩薬のお世話になる。
2016年4月12日(抜歯9日目)
朝は痛み止めを飲む。
日に日に朝の痛みは弱くなっている。今はほとんど感じないくらい。でもご飯を食べるのには痛いから、まだ痛み止めは欠かせない。
もう食べるもの自体は普通のもので大丈夫。
あまり口にたくさん入れられないので、少しずつ食べることになるし、右で噛むと傷口に触るのでまだ左だけ。
食べるのに時間はまだかかる。
歌うのは無理しなきゃ平気かな。
テクニックと体力を維持するための練習なら出来る気がするけど、自分の限界に挑んで上手くなるための練習は無理だと思う。
表現力、声量、音色など、あらゆるレンジが少し狭く感じる。音域は平気かな。
少し長く歌うとアゴの骨が痛い。
2016年4月13日(抜歯10日目)
起床。もう痛み止めは必要なさそう。
噛むのはやっぱりしばらく右で。
歌うのはやっぱり痛いなー。
2016年4月14日(抜歯11日目)…
2019.06.29
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声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか その3
前回。声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか その2
親不知抜歯の記録です。
「歌う必要のある人が抜歯をする時の話」というニッチな話はなかなか公開されていないため、
こんな形で記録に残しておく意味があるかもしれないと思い、当時の私はこうしてキーボードを叩いていた訳ですが、
まだ抜歯していない(そして抜歯する必要のある)すべての人に恐怖を振りまいているだけのような気がしてなりません。
2016年4月6日(抜歯3日目)
8時起床。起きた瞬間に「いてーよ」と思う。3日目でもまだそんな状態である。
耐えられそうだったので、ここで痛み止めを使うのはやめておいたが、痛みが気になっても何も手につかない。
口から鉄の匂いがする。
朝は煮込みうどん。
柔らかいものは食べられるけど、そもそも「噛む」という行為が辛いのだということを改めて実感した。
今回抜いたのは右下の親知らず。当然しばらくの間食事は左側を使うことになる。
左の奥歯でモノを噛んでいると、何かの拍子に左の頬と左上の奥歯の間に食べ物が彷徨って入ってしまって、それを取るために舌を繰り出すと、
「ああ、俺今傷口に凄い悪いことしてるわ」的なアゴの軋みが襲ってくるわけで。
12時。
何も手につかないモヤモヤが止まらないので、ここで痛み止めを投入。
痛み止めって素晴らしい。なんて素晴らしい。
昼ごはんはブランフレークに温めた豆乳をかけたもの。
これが思いの外美味しいし、へにゃへにゃになったフレークは噛まなくてもいいし、抜歯した男にとってこんな良い食べ物はない。
喜びのあまり貪り食う。
15時。
練習。あまり問題は感じないが、無理をすると傷にさわりそうな感触はある。
高音に変な入り方して血圧上がると痛い、といった感じ。
さすがに抜歯3日で本番は無理だと思われる。
抜糸も済んでないし。
21時。
やはり、痛み止めが切れるとじわじわと鈍痛がするので、今日2回目の痛み止めを飲む。
晩御飯は今朝の煮込みうどんの残りと、ほっけ。
歯と頬の間に入った魚の身を除去するために舌を繰り出すが、やはりそれが非常に辛い。
痛い、というよりつらい。どんな表現が一番しっくりくるかわからないこのもどかしさ。
ずいぶん症状は軽くなったと思ったけれど、やはりまだ固形物は食べづらい。
2016年4月7日(抜歯4日目)
起床。いてー。
なんだか昨日の朝より痛い気がする。
くしゃみがアゴに響く。
痛み止めを飲む。病院でもらった痛み止めは残り1錠。
未だに、普通にしていても痛いは痛い。
昼ごはんはおかゆとみかんゼリー、じゃがいもポタージュ2杯。…
2019.06.25
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声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか その2
前回声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか 下の親不知は、上と比べると抜くのが大変と言われています。
実際、抜くためにレントゲンを撮って説明を受けた際にお医者様は、「神経が近いからちょっと大変」と言っていました。
麻痺や痺れなどの後遺症が残る可能性も下の方が高いとのことで、やはり抜く前はかなり躊躇したのを覚えています。
さて、躊躇はしましたが、調べた際に下の親知らずが曲がって横向きに生えていることが判明したので、これはもう抜かざるを得ない状況になりました。
それはそんな回想。 2016年4月4日。
下の親知らずを抜歯する日。
そもそも20歳の頃、近所の歯医者で診察してもらった時に「親知らずは全部まっすぐ生えてるから抜く必要ありませんね!」と言われていたはずなのに。
28歳にして親知らずを抜くはめになるとはちっとも思わず。
上の2本は昨年(2015年)に抜いたが、比較的簡単に抜けた。
麻酔が効きづらい体質なのか、2回とも途中で麻酔をかけ直してもらったものの、抜くのにかかった時間は30秒くらい。
1日寝たらもう痛み止めも必要なく、歌うことも問題ないレベルだった。
問題は下。
再び近所の歯医者の発言に戻るけれど、その歯医者は「親知らずは全部まっすぐ生えてるから抜く必要ありませんね!」と言っていたのにも関わらず、今かかっている歯医者で調べてもらったところ、下の親知らずは思いっきり真横に生えていた。
真横に生えているなら早く抜くに越したことはないわけで。
だったら20歳のうちに抜いておきたかったよと思わずにはいられない。
下の親知らずは重要な神経に近く、その神経と歯が絡みついていて抜歯が難しかったり、まかり間違うと麻痺が残ってしまったりと、上の親知らずよりもかなり危険な代物のようだ。
それでもまっすぐ生えていれば抜くだけだが、私のように真横に生えている場合、歯茎を切開して、歯を砕いて取り出さなければならない。
なんと恐ろしい。
仰々しくタイトルには声楽家とつけたけれど、別に私は毎日本番が入る歌い手ではない。
でも、歌えないと指導も出来ず、結果商売にならないわけで、せめてある程度本番が入っていない時期でないと抜歯が出来ない。
なかなか上手くスケジュールの都合がつかず、上の抜歯は去年の7月と12月。
そして、とうとう下を抜く日が4月にやってきた。
ちなみにもともと3月だったものを延期しての今回である。
予定は1日空けて、準備は万端だ。
朝ごはんは玄米と味噌汁。
昼ごはんには山盛りのスパゲティジェノベーゼ。
これが最後の昼餐…と気合を入れて食べる。だって、たぶんこの食事を最後にしばらくまともに食べられないから。
ニンニク臭くなって焦る。
歯を磨いて、歯医者へ。
歯医者へ着くと、少しの待ち時間の後、いよいよ特別室へ連れて行かれる。
この歯医者、地元では有名な凄腕歯医者らしい。
確かに上の親知らずは鮮やかに抜いてくれた。
なので、今回もきっと大丈夫。と自分に言い聞かせる。
麻酔をかけられる。正直、これが一番痛い。
今回は上の歯を抜くよりも多くの麻酔を使っているようで、舌や唇もビリビリと痺れる。
麻酔が効いてきたところで、いよいよ施術開始。
とはいえ、口の中で何が行われているのかはよくわからない。…
2019.06.10
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声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか
むかーしむかしあるところに、28歳になってもまだ親不知を抜いていなかった男がおりました。彼は虫歯とほとんど縁がなく、歯医者にも全然行かなかったので、20歳の頃にイヤイヤ行った歯医者で言われた
「親不知、抜かなくて大丈夫だね」という言葉を免罪符に、これまでずっと親不知を放置してきました。
ある日、男がふと上の歯の親不知の裏側に舌を当ててみると、なんと穴が開いているではありませんか。
「これは……虫歯?」
と思いながら1年以上放置していたところ、穴は少しずつ大きくなっていきました。
痛くはなかったもののさすがに怖くなってきた男は、近くの評判の良い歯医者へかかることにしました。
当然のように叱られ、虫歯の診断を受けて抜歯することになったのですが、男は毎週歌わなければならない予定が入っていたため、実際の抜歯は1ヶ月後に。
下手に空いてしまった1ヶ月間、インターネットで抜歯について調べては恐怖に身をよじらせる日々を過ごしました。
さて、実際に抜歯する日がやってきました。
「はい、麻酔しますよー」との掛け声で歯茎に注射を射たれるのですが、これが少し痛かった。
男はどうやら麻酔が効きにくいらしく、1回では麻酔が足りません。
麻酔が足りないと抜くときに痛みが走ります。それが怖くて、いつ抜くんだいつ抜くんだいつ抜くんだいつ抜くんだいつ抜くんだいつ抜くんだ……と思っていたら、気づかないうちに抜けていました。
麻酔が効くまで20分くらいかかりましたが、抜く作業自体は30秒くらい。
麻酔が切れると流石に痛みはありましたが、痛み止めを飲めば耐えられる程度で、一晩寝ると痛むこともなくなりました。
空いていた穴も1ヶ月もすれば元通り塞がり、歌うことにはなんの影響も出ませんでしたとさ。
めでたしめでたし。
————
本題はここから。
「声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか」
そう、問題なのは下なんですよ。
実際私が抜くときにも、後の痛みが残ったのは下の歯でした。
親不知は下の歯を抜くときのほうが大変だという情報はたくさん出てくるものの、「歌を生業にしている人が抜歯する話」がその当時ほとんど見つかりませんでした。
(今あるかどうかは調べてないけれど)
親不知の抜歯に対して恐怖を抱く人は多いだろうし、きちんと記録をつけておけば、同じような状況の人の助けになるはず!と思ったのが2016年4月。
最初は昔のブログの記事をこの続きに載せればいいかと思っていましたが、今読み直すとなんだかとても恥ずかしい。
もう少し読めるように書き直さないととても出せないので、それはまた次回。
あれ、本題に全く入らずに終わってしまった。 続き。
声楽家が下の親不知を抜くと歌に影響は出るのか その2…
2019.05.29
![](https://kikawa.mu-ship.com/wp-content/uploads/kikawa_thumnail20190529.jpg)
わたしはいま
色々な人との縁があって、今わたしはここに書く文章を考えています。思い返せばうん十年、良いことも悪いこともたくさんあったわけですが、何かが少し違っていたら、何かもっと違うものを好きになっていたら、ここでこうしてパソコンに向かって唸ることはなかったのかもしれません。
そしてまた、今これを書いたことでこの先の人生に変化が起こるのかも。 人間は変化を恐れる生き物だ、と「チーズはどこへ消えた?」という本に書いてありましたが、ここで文字を書き連ねる行為も、わたしにとっては一つの変化。変化は怖いが、変わらなければ終わる。わたしはいま、変化したいと願っています。 ここ(murmur)は、その時その時考えていること、あるいはむかーしどこか遠くで考えて書いていたものを載せていく予定です。
期待、は、してはなりますまい。低い期待値の少し上をいく、そんなつぶやきを目指します。…