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2021.01.18

野口体操入門 からだからのメッセージ

故・野口三千三氏(1914-1998)の身体哲学が元になって生み出された野口体操。別名・こんにゃく体操。東京藝術大学で長年教鞭を取っていた野口先生にこの体操を学んだ著名な音楽家は数知れず、現・東京藝術大学学長の澤和樹先生(ヴァイオリニスト)も、広報誌の中で「この授業がもっとも思い出深い授業だ」と述べています。残念ながら私が在学していた時には既にこの体操の授業はなく、実際に受けたことがある先生方から話を伺うたびに羨ましいと思うばかりでした。
 著者である羽鳥操氏はその直弟子。この本ではどのようにして野口体操が生まれるに至ったのか、野口体操の考え方、具体的な動き方が書かれています。
 野口体操の考え方は、「力を抜けば抜くほど力が出る。なぜなら筋肉は休んでいる時にしか新しく働き始めることは出来ないから」というものです。体操を通じて「重さ」と「はずみ」と「筋力」の関係性を感じられるようにすることで、よりパフォーマンスが向上すると考えられます。
 こうした実技系の本は、本だけではどうしてもわからない部分が多くありますが、2020年になり、YouTubeに「野口体操ch」というチャンネルが作られました。著者の羽鳥先生が実際に説明しながら体操を実演してくださるので、本と合わせて参照すれば、脱力についてかなりの学びが得られます。

野口体操入門

野口体操ch 第1回配信「野口体操を紹介します!』…
2020.12.07

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である

著者はWindows95の設計思想を作った方です。この本を読むと、1日の時間は等価値で流れていないということがわかります。精神的に余裕がある時の1時間と締め切り直前の1時間では、同じ1時間でもパフォーマンスに雲泥の差が出る、というのは私自身常々感じることであり、追い込まれると力が出ない性分な私は元々仕事は早めに済ませたいタイプ。それでもここまでのスパートをかけようと思ったことはありませんでした。まずはじめにプロトタイプを作り、残りの時間を使ってクオリティを上げていくという考え方は大変共感出来ました。演奏に置き換えれば、まず最初に暗譜で通して演奏できるようにした後に細かい部分を詰めて練習していくようなもの。この本を読むまで仕事の方ではあまり意識したことがなかったのですが、この本をキッカケに色々な仕事に余裕が持てるようになりました。

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である…

essay


2020.05.09

相対音感のための階名唱:跳躍を含むオクターブの練習

次は3度で跳躍してみましょう。
3度というのは、「ド→ミ」や「レ→ファ」のように、間をひとつ飛ばした音程のことを指します。
こちらも譜例はハ長調のものですが、音源はそれ以外の調性でも演奏されています。 跳躍音程が難しくて取れないと思ったら、間の省いている音を入れてみましょう。 下降音形でも練習してみましょう。 これも難しければ、間に補助的に音を入れましょう。 このように、跳躍する音程も間に音を入れながら取れるように練習していきます。…
2020.04.03

相対音感のための階名唱:オクターブの完成

和音の練習を拡大するために、残りの「ラ」と「シ」を一気に練習してしまいましょう。
これで階名が全て揃いますので、臨時記号(音階に含まれないフラットやシャープ)を含まない曲はすべて演奏出来るようになります。 まずは基本の順次進行を完璧にするために、いくつかの調性の上行形を練習しましょう。 最初4カウントで主和音(ドミソ)、その後4カウント空いて1拍ずつ上行する音階が流されます。
最初の主和音だけ聴いて一時停止し歌ってみて、その後音源に合わせて歌ってみてください。
楽譜にするとこんな感じです。これはハ長調の場合の楽譜ですが、音源はハ長調以外に色々な調性で演奏されます。
(画像を押すと拡大されます)
下降の順次進行も練習します。おそらくこちらの方が難しく感じるかと思いますので、丁寧に、音程が下がりすぎないように気をつけてみてください。
練習のやり方は上行形と同様です。このような順次進行が基本になるので、ゆっくり丁寧に練習してみてください。 続きます。…

murmur


2022.04.18

演奏会のお知らせ

もう4月。本当に時間が経つのが早いです。
コロナ禍で演奏活動を自粛しておりましたが、このままだと本当に歌う機会がなくなってしまいそうなので、ちょっと踏ん張ることに決めました。
より感染予防を心がける毎日です。。


・Spring Concert

2022年4月24日(日)
17時開演
東久留米市役所1階 市民プラザ 屋内ひろば
(画像を押すと拡大します)

恩師、穂積磨矢子先生にお声がけいただきました。
元々1時間くらいのプログラムで、ということでお話をいただいた気がしたのですが、結局1時間どころじゃ済まなそうなボリュームです。
私は山田耕筰の「鐘が鳴ります」と、別宮貞雄の「さくら横ちょう」、それから、G.フォーレの「夢のあとに」と「ゆりかご」を歌います。
あと、プッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』から第一幕のアリアと重唱を、ソプラノの太田絢子さんと演奏いたします。

先日5年ぶりに(!)お会いして、合わせをしました。
最後に会った時はまだ太田さんは受験生だったのですが、今や立派な大学院生ということで、月日の経つのはまっこと恐ろしいものであります。

コロナ禍ということもあり、ソロが中心の演奏会です。
入場無料で、お申し込みの必要もありません。
途中での入退場も可能な広場での演奏となります。
どうぞお気軽に足をお運びください。

・MUSICAとりっぷる 〜イタリア編〜

2022年7月10日(日)
加賀町ホール
(大江戸線牛込柳町駅より徒歩5分)
全席自由3,000円
(最大80席予定。感染状況により減席の可能性あり)

(画像を押すと拡大します)

ひょんなことから大学の同期で演奏会をすることにしました。
今回一緒に舞台に立つテノールの紀野とは仕事やら研究テーマやら共通するものが多く、ちょくちょく連絡をとっているのですが、随分と前のコロナが下火だった時期に食事に行き、「演奏しようぜ!」ということで企画を決め、その場にいた小林くんを巻き込み立ち上げました。その時は「さすがにもう来年の夏ならコロナも大丈夫でしょ」みたいな話だった気がしますが…。もう全く予想がつきません。

Trip(旅行)する様に、世界中のいろいろな音楽を演奏したいね、ということでMUSICAとりっぷる。
そして、せっかくならそれぞれの国ごとにプロフェッショナルを招こうじゃないか、ということで、イタリアで修行を積んだメゾソプラノの藤田さんにも出演を打診した結果、このような布陣と相成り、〜イタリア編〜とサブタイトルがついたのであります。
予定なら1年に1回、ドイツ編やらフランス編やら、向こう6年くらい継続する予定です。本当に出来るかな。笑

同期だから、という贔屓目をおいても、皆本当に素晴らしい演奏家です。
ぜひ足をお運びください。 お申し込みはこちらから。…
デフォルト画像
2022.01.23

2022年になって

この前に書いたつぶやきが、2020年の終わり。
一昨年の年末に悩まされていたことが、今でも悩みのタネであるとは、何とも悲しいものです。

このままの勢いで感染者数が増えていくと、来週にはコロナ前のインフルエンザ並の感染者数になるんだとか。
そんなに感染していたのか、インフルエンザ、とそちらもびっくりです。

体調崩すと、練習も出来ないわ声の調子も狂うわで後がすごく大変です。
なので、私、冬場は元々いつもマスクをして、手洗いうがいをしっかりしています。
ここ10年ちょっとはインフルエンザにはかかっていません。対策半分、運半分というところでしょうか。
この2年は気合を入れた防疫活動のお陰で、副反応以外で熱すら出ませんでした。

それでもインフルエンザにかかるよりは、コロナの方が怖い。
というのは、体調面(特に呼吸器にダメージは勘弁願いたい)もそうですが、社会的な影響も考えてしまうからでしょうね。あるいは、特効薬がないのも大きいでしょうか。

今年は演奏の機会をバシバシと作るつもりですが、こう感染者が増えていくとやはり不安です。
気兼ねなく人に会って、気兼ねなく歌える日が早く来てほしいなあ、と切に願います。

あけましておめでとうございました。もう2月になっちゃいますね。

profile


木川翔(Sho Kikawa)

千葉県出身。東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。
バス専攻として入学し、学部4年次にテノールへ声種変更。東京学芸大学大学院教育学研究科音楽教育専攻音楽コース(声楽領域)修了。第1回パン・パシフィック声楽コンクール学生部門第2位(1位なし)。吉田裕史指揮・レオンカヴァッロ「道化師」ペッペ役でロールデビュー。これまでに演じた役はベッリーニ「カプレーティ家とモンテッキ家」テバルド役、ビゼー「カルメン」レメンダード役、ヴェルディ「椿姫」ガストン子爵役、プッチーニ「ラ・ボエーム(抜粋)」ロドルフォ役、石桁真礼生「河童譚」与作役など。これまでに声楽を奥村正子、故・平野忠彦、勝部太、故・日比啓子、小林大作、穂積磨矢子の各氏に師事。
現在、私立北鎌倉女子学園中学校高等学校音楽科専任教諭。